クリストフォルー

泥だらけの純情のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

泥だらけの純情(1963年製作の映画)
3.6
原作(短編小説)を読んでる人は寡少だろうが、裏社会や当時(昭和30年代)の風俗、社会格差などをリアルに織り込みながら、小説の名手・藤原審爾がありえないような純愛を描き出した作品だ。
しかし、いくら“純愛コンビ”とはいえ、浜田光夫はミスキャストだが、渡哲也はデビュー前だし仕方がない。小池朝雄の渋い名演が見られるのが救いかな。ラストシーンに、昭和の哀感がこもる。
この手の捻った青春映画は、後の関根恵子作品や森下愛子作品へと引き継がれ、山口百恵作品で新たなピークを迎えるので、原点としても貴重だ。
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