ミシンそば

ワンダー・ボーイズのミシンそばのレビュー・感想・評価

ワンダー・ボーイズ(2000年製作の映画)
2.5
書き続けることの重要性という、作家と、作家を目指す者にとっての金言が示される以外に、特に観ておくべき点はないと思う凡作。
ライミ版スパイダーマン以前のトビー・マグワイアと、MCU以前(で、今年のオスカーを多分獲るであろう)RDJの演技が観られる分、貴重っちゃあ貴重だとは思うが…。

ほとんどのキャラが、身の回りの人にとって有害極まるだろうなってキャラで、特にトビー演じるジェームズが本当に、映画が進むにつれドンドンドンドン嫌いになった(RDJ演じるクラブツリーも、序盤と終盤にめちゃくちゃなクズムーヴをかますがジェームズに比べれば正直霞む)。
ジェームズの中に、躁鬱を詐病する寄生虫染みた要素を感じ取ったからか、ともかくそんな印象が自分の中にずっとあって、どんどん膨らんでいった。
一回彼が警察に連行される際のセリフとか、「うるせえわ」って画面に向って突っ込んでしまったくらいには。

主人公グラディはジェームズやクラブツリー、不倫相手らにめちゃくちゃ振り回される筆頭だが、こいつに関しても自分語りのモノローグが多いし、可哀想な目に遭っているのに全く同情出来ない。
犬の扱いは当然として、何かいい感じの雰囲気で終わる感じもすげえ鼻についた。