現代の生活に嫌気が差し、刺激を求めてタイのバンコクへやって来た主人公のリチャード。そこで楽園と言われる伝説のビーチの存在を知る。その地へ向かった彼が体験する出来事を描いた物語。
ディカプリオがあの「タイタニック」の次に出演した作品という事で当時から非常に話題になっていたのはよく覚えています。その割には評価がイマイチ。長年気になっていながら面白くないかもという疑念を抱いていましたが、重い腰を上げて約20年越しの初鑑賞。笑
やっぱりあの超大作の後ではかなり地味に感じてしまいますね。「ミッドサマー」や「ウィッカーマン」的な作品を予想してたので尚更。そこまで大きな展開がある訳でもないし、ディカプリオが大活躍する場面もほぼ無し。
楽園に住む30人ほどのコミュニティ。最初は和やかな雰囲気で過ごすも、次第にその空気に暗雲が立ち込めるという物語の流れ。
サスペンスなのかドラマなのかサバイバルなのか、ちょっとジャンル分けに困る感じ。いずれにせよ特定のジャンル目当てでも中途半端な印象に終わると思います。
それでも理想郷を追い求めた結果が本末転倒になるのは人間同士の共同生活の難しさを表していると思いましたし、ディカプリオの演技力の良さは本作でもしっかりと出せていました。後半の狂気じみた表情はなかなか。
出番は少なかったものの、ロバート・カーライルの印象もかなりのもの。彼じゃないと忘れられてるような役柄なだけにロバートの存在感の大きさを改めて実感しました。
世界的スターに躍り出たディカプリオが当時100本ほどのオファーがあった中で選んだ本作。決してそれほど悪い作品ではありませんが、やはりインパクトが少なかったのが残念だった気がします