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ザ・ビーチの盆栽のレビュー・感想・評価

ザ・ビーチ(2000年製作の映画)
3.0
刺激を求めすぎるのはアカンよ


 序盤はダニー・ボイル節炸裂で、終盤あたりから一気に『地獄の黙示録』化する多ジャンル映画。原作者はまさかのアレックス・ガーランド。情報量が多すぎて頭痛に終始襲われ、物語自体もそこまでハマれない始末。欲望に浸りすぎている集団が楽園を築くとこうなります、ということを教えてくれる反面教師映画。

 物語にハマれなかったと言っても、ダニー節が効いてる序盤は面白い。ビーチに辿り着いてからも、新たなコミュニティに溶け込もうとしている主人公達を観察する時間は良い。問題なのが終盤。リチャードが『地獄の黙示録』のウィラードに見えてきます。似たカメラアングルも随所見受けられ、実際に序盤のホテルで観光客が『地獄の黙示録』を観ているシーンがあるので、本作と通ずるものはあると思います。急にテイスト変わるからもはや面白い。

 期待していた分、少し残念な気持ちになった作品でした。物語の方向性が定まらないままエンドロール行き。

 レオナルド・ディカプリオが演技派として輝き始めたのは本作からかもしれません。

2024.4.16 初鑑賞
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