キットカットガール

舞踏会の手帖のキットカットガールのネタバレレビュー・内容・結末

舞踏会の手帖(1937年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

★自分で書いた祝辞を自分で読んで自画自賛してしまう町長さんとその女中(結婚相手)のエピソードには終始クスクスしてしまった。笑 結婚式の直前にブラインドの開け閉めで痴話喧嘩って。笑 それでも、気持ち悪いくらい(良い意味で)ラブラブになってしまうのがとても可愛い。笑


 大志を抱いていたあの頃、そして、そこからどこか遠くへ辿り着いてしまった現在。こうした夢と現実のギャップ、その過程、様々な出来事と心境の変化。時の流れと共に変わり続けるものがある一方で、思い出の中の自分と「彼女」は永遠に色褪せない。それ故に、見栄を張ったり、旧友には中々見せられない姿になっていたり...。そういうものなのだろうと鑑賞中はつい色々と考えてしまった。
 他方で、数多の男性を自殺未遂等に追い込んだ主人公クリスティーヌの魅力とは如何程のものだったのか気になった。また、それを自負しきっている彼女には全く共感性を見出せず、映画のキャラクターとしてはあまり魅力的には見えなかった。加えて、ラストはかなりあっさりしていた。