クリストフォルー

拳銃王のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

拳銃王(1950年製作の映画)
4.1
この邦題だと、どうしたって勇ましい西部のヒーローを想起してしまうが、本作でのペックは、中年になって、無法者で負け知らずな銃の名手という悪名に疲れ、昔の恋人と一粒種の息子との穏やかな暮らしを渇望する、どちらかというと情けない男を演じている。
映画のほとんどはウエスタンサルーン(酒場)内の会話劇という地味さだが、主人公の願望の成就と終盤のガンファイトを期待させる緊迫感が、一挙に断ち切られる作劇の見事さにも唸らされた。
イーストウッドの「許されざる者」の萌芽がここにある、と感じた一品。必見。
クリストフォルー

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