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惑星ソラリスのクリープのレビュー・感想・評価

惑星ソラリス(1972年製作の映画)
4.2
TSUTAYA宅配DVDにて鑑賞、定期的に観測ステーションのガス点検をするつもりで・・(笑)
むかし石丸電気でLDが12500円で「サクリファイス」は14000円。高いけど 岩波ホールの作品だからだと、当時は 納得してた☕
●物語は10年前にソラリスを発見、観測ステーション85人の研究員が 3人に減り、その研究を今後どーするかの調査派遣。ソラリスは地球の1.2倍で表面はゼリー状の知性を持つ有機体、来訪者の脳電図や記憶の情報を 幽体として実体化、これを接触させてくる。
相手わるいことに データをアップデートしまくり 感情の発達 愛などの自己犠牲 タバコを吸い、自分の存在の意味を知りたがる――結局 オリジナルより 人間に近づいていく―形而上学的 恐怖。
●監督と同じ大学の俳優科 ナタリャ・ボンダルチュク ―― 5分間の東京 赤坂の首都高速 バッハ コラール前奏曲 「しもむら」っぽい 手編みのショール 耳毛までみえる耳のアップ2回・・・趣味はいいと思うけど(笑)原作者 スタニスワフ・レムは試写観たら 監督に
「このバカヤロー!」で ポーランドへ帰ってしまった。
このキモチ
やっと なんとなく理解できそうな――
1961年に発表されたこの小説は、逆に"海そのもの"が主人公☕
1921年にポーランドのルガフで生まれた原作者は、ソ連赤軍 に攻められ ナチスドイツ またソ連――友達をホロコーストで失っている。 生きていくには 絶対的な違和感のある他者と付き合って行かなくてはならない。――― 綺麗事ではない。自分が変わる覚悟が必要とされる事を思い知った。

●このシーン
サイバネティックス学者のスナウトが、スナウト誕生会に1時間半も遅れてきて、幽体ハリーの左手にキスをする。

SFすべて 自分の理想化した姿を 宇宙に投影したがっている。レムが警告する☕
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