えりんこ

惑星ソラリスのえりんこのレビュー・感想・評価

惑星ソラリス(1972年製作の映画)
4.0
**
1972年ソ連の作品。
SF作品なのだが、最初に映るのは、まず地球の情景。ロシアの自然風景が美しい。
意思の疎通ができないソラリスの「海」と人間とのやりとり。
意思の疎通はできないが、意思はある。
日本の高速道路がアンチ文明の象徴とも見える。
見事にくにゃくにゃしていて面白い。道路を作ったのに、分岐路ばかり、曲がり道ばかりで、文明が進んでるんだか遅れてるんだかわからない。
目の前には死んだはずの妻が。
研究者仲間は、「イメージが物質化しただけ。」「ニュートリノが安定しているだけ。」というが・・・。
宇宙もの、というよりも哲学もの。
生命とは何か、物質とは何か、コミュニケーションが取れるとは何か、そんなことを科学的に考えていくと、結局哲学の問題になるのか。
哲学にしてしまいたくなるのが、人間らしさなのかもしれない。
えりんこ

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