29球Agent

ポセイドン・アドベンチャーの29球Agentのレビュー・感想・評価

4.5
この作品が1973年度興行収入第1位と大成功を収めた結果、以降のパニック映画の基点となった作品。
名のある俳優で固め、高額な製作費を惜しみなく舞台装置に注入していく。
50年以上前の作品なのに今観ても、全く古さを感じさせないのは素晴らしい。
本作が興行的に大成功収めたから、後に私の大好きなパニックムービーの金字塔『タワーリングインフェルノ』が作られたので、ポセイドン様様ですが♪
アーウイン・アレンさんもお疲れさん♪

本編は華やかな衣装で着飾る人々が楽しむパーティ会場が、船の転覆で上下逆転する様、人々が一転、阿鼻叫喚する地獄絵図だけでこの作品のつかみはOKなのだ。
また、この作品の特徴は牧師の言うことに疑心暗鬼ながらも従って行く一団が、様々なトラブルの中で一人また一人と命を落としていく様を見せ、観る者の感情を揺さぶり続ける。
途中で生きていた人が合流するエピソードは無く、つまりは仲間が減るだけで途中で増えない仕組みになっているのだ。
それでもなお、牧師は上へ上へと歩みを止めない。
下へ下へと向かう一段と出会っても、その意志は全く揺るがない。
まるでイエスがエルサレムに歩んでいくように。

パニック映画の見どころって、ずばりサバイバル要素だと思う。
いかに困難を乗り越えて生き残るのは誰か?だ。
誰が最終的に生き残るのか?
神はどのような答えを出してくれるのだろう。
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