LilyK

フォー・ウェディングのLilyKのレビュー・感想・評価

フォー・ウェディング(1994年製作の映画)
3.8
「元祖」の鉄板ラブコメをようやく。リチャード・カーティスらしいな、と思う反面、少し物足りないのはやはり初期作だから?4つの結婚式と1つの葬式、とそれだけで物語を5つに分けられる構成は、TVドラマに携わることが多かった影響のようにも思えたけれども、主人公とその相手役にフォーカスをしながらもややオムニバス的にアンサンブルを描くやり方は、のちの『ラブ・アクチュアリー』につながるわけだし、そこからまたオムニバス形式のラブコメ作品達につながるわけで、やはり「元祖」の言葉がふさわしい。
カーティス作品に外せないのが、やはりローワン・アトキンソンとヒュー・グラント。この二人は本当に鉄板で、よく笑わせてくれるし、キャラ立ちがすごい。UKらしさもやはり全開で、これもはまる人とそうでない人が別れそう……。映画という約2時間の短い時間でキャラを描きわけ、捌ききる、そのスキルはさすが。約2時間、ラブコメではありながらも雨の街らしく湿度を含んだ、ある程度重みのある作品なので、しっかり映画を観る体力があるときに鑑賞することをお勧めする。
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