ひろチン

二百三高地のひろチンのレビュー・感想・評価

二百三高地(1980年製作の映画)
4.0
仲代達矢の演技で成り立っているような作品。悲劇的な知らせを聞いた時の決して涙を見せない姿、そして最後の御前のシーンの演技、素晴らしかった。坂の上の雲とどうしても比べてしまった。もちろん、撮影の時代が違うし、作品の方向性も違うので一概には言えない。ただ、坂の上の雲と比べても遜色ない戦闘シーンや、坂の上の雲とは違い兵士一人一人にも焦点を当てた結果、旅順攻略戦の悲惨さが効果的に浮き彫りになっている。また、戦前はロシアを敬愛していた先生が、戦地に赴き、心境が変化していく様子など脚本自体も巧みだった。日本史に残る映画といえよう。
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