明石です

アナコンダの明石ですのレビュー・感想・評価

アナコンダ(1997年製作の映画)
3.8
アナコンダ!そういえば観たことないなあと薄々思っていたところに、素晴らしいタイミングで人に薦められて観た。期待に違わぬ面白さでした。巨大生物に追い詰められたダニー·トレホ似の男が、船のマストの上に登って潔く拳銃自殺する冒頭のシーンから、ああ良い映画、、と思い引き込まれる。

『真夜中のカーボーイ』のジョン·ヴォイトがガチガチの悪役で登場。モンスターよりも怖い大柄な男ってこの手のパニック映画だとどうなんだろう、と思ったけどこの人が想像を遥かに超えて恐ろしい笑。普通にサイコパス映画として一本作れるくらいの怖さ。若い頃は、図体のでかい優男って感じのイメージだったんだけどなあ、ギャップ萌えというやつかもしれない。

私の好きなオーウェン·ウィルソンがサプライズ(私にとってはサプライズ)出演している。わりに早めに死ぬ役ではあるけど、謎の色っぽさでしっかりと記憶に焼き付いてくれました。この人の何が良いって、このアセクシュアルな雰囲気と、髪型なんだろうな笑。どちらかというと女性に多いようなフェミニンな髪型が私的にはどストライク。金髪で長身なのに嫌味がない。コメディ映画以外でももっと見たい人ですね。

アナコンダの造形はCGIがメインで、臨場感という点ではそこまで優れてはいない。俳優の演技も、本来目の前に無いものを前に、無理に頑張ったような感じがあり、ああ、後からCGでモンスターを付け足したんだな、というのが、CGIのチャチさとは関係なく分かってしまう。ただそれを、ジョン·ヴォイト演じる極悪人や、船に乗り合わせた人間同士の錯綜した関係で魅せるところは潔がよくて好き。97年というと、ちょうどCGI技術の過渡期にあった時代だし、まあこのレベルでもハイレベルだと思うと、現代の視点から多くを望むのは求めすぎか。

最後に、これ言ったら多分元も子もないけど、蛇は小さいほうが怖いかもしれない笑。巨大なアナコンダよりも、リアルサイズの蛇のが地面でニョロニョロしてる画の方によりぎくっとしてしまった。実際にアマゾンの奥地で遭遇したらデカい方が怖いんだろうけど、画面越しに見てる限りは小さい方が、、笑。ワニはデカい方が怖いし、サメもデカいのが怖いのに、蛇はそうではないという不思議。そういえば、ゴキブリも小さい方が怖かったなあ。ギレルモ·デル·トロが力入れて作った巨大ゴキブリの映画よりも、リアルサイズを大量発生させたB級映画(タイトルは全然忘れた)の方が背筋が凍った記憶ある。サイズ問題は技術の進歩で克服できるのか、その辺りも含めて続編に期待ですね。
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