明石ですさんの映画レビュー・感想・評価

明石です

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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.5

「君と過ごした時間に一瞬の後悔もない。駅でのあの別れ以外は…」

ひとつひとつのショットが長いのが圧倒的に良い。わたしは何も長回し信者ではないけど細切れにすぎる微塵切り編集もさほど好きはなく、このシリ
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007 スペクター(2015年製作の映画)

4.4

カメラワークと編集の小気味良さが『スカイフォール』に引き続き段違いに良くなり、画面のスタイリッシュさが増し、監督がサム·メンデスに替わって以降完璧に化けたなあうへへこのシリーズという感じ(『アメリカン>>続きを読む

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

5.0

ちょっと、ヤバいものを見てしまったかもしれない。これ、人生で観た映画の中でもっとも凄まじいオープニングだった。冒頭の15分間、一瞬たりとも目を離せずにいた、、と思っていたら、ラストまで全然目が離せませ>>続きを読む

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

4.3

画角は相変わらずうちの実家の庭くらい狭いけど、編集ではなくカメラ自体に動きが加わったおかげで、ぐっとスペクタクルが増した。閉じた空間性、息苦しいまでの密度。そういうのを好きになるのが、このシリーズを好>>続きを読む

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

3.7

「悪いね、君は僕の、タイプじゃないんだ」
「あなたには知的過ぎる?」
「いや、独身だ」

こんな売れ線確実の映画を、こんな低予算B級映画みたいなカメラワーク(と編集)でやるのか?正気なんだな?とプロロ
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.8

陰でスパイ業を営む高級テーラーショップ、キングスマンの誕生秘話。本当にスピンオフかと疑う面白さ。レイフ·ファインズに純度100%の正義の男がこんなに似合うとは。『シンドラーのリスト』しかりハリポタしか>>続きを読む

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

4.8

「俺が紳士のマナーを心得ていることに感謝しな」

カントリーロードを歌いながら自爆するシーンでこの映画は私的名作判定がなされたのである。ジュリアン·ムーアの悪役とても良い。大統領も超悪人だし、アメリカ
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テケテケ2(2009年製作の映画)

4.3

テケテケした。人間関係ははドロドロ、松嶋初音さん鬼好き。ちゃんと面白いホラー映画ですよこれ。

超・悪人(2011年製作の映画)

5.0

10年間で107人の女性を「ズボ」ってきた超・悪人が、10周年の記念日に、雑誌のクルーを引き連れて、記念すべき108人目を「ズボ」りに行くも、超・悪人のくせに相手の女性を本気で愛するようになってしまう>>続きを読む

呪霊 THE MOVIE 黒呪霊(2004年製作の映画)

4.0

白石晃士の原点はここにあったかという作り込まれた映像。本作の企画自体が『呪怨』に引っ張られているおかげであんまし怖くないけど、ホラー映像としてのクオリティは全体的にとても高いと思う。

温泉シャーク(2024年製作の映画)

4.5

東洋のモナコこと厚海市(笑)に3Dプリンターで建設された高級温泉リゾート施設を、未曾有の温泉シャークが襲う!そして、無数の温泉シャークが敷いた罠により、街中が狩場となり、政府は、厚海市の爆撃を決断する>>続きを読む

はらわたマン(2019年製作の映画)

4.2

大学生の映画サークルが、廃工場で自主映画『はらわたマン』を撮影中に、プロのスナッフフィルム制作に立ち会ってしまい、彼らの生贄になる。80年代のサム·ライへ作品の強烈なリスペクトを匂わせるタイトルとスチ>>続きを読む

福山市長に1日密着してみた(2022年製作の映画)

4.1

広島県福山市の観光スポット、福山城の改築記念セレモニーに出席する市長に1日密着し映画を撮るつもりが、誤って気絶させてしまい、ディレクター(大迫)が市長に成り替わる。『仁義なき戦い』に憧れる彼は、福山を>>続きを読む

パラノーマル・フェノミナン(2010年製作の映画)

4.6

セ⚪︎クステープすれすれの心霊ビデオよこれ……

エロとグロと心霊を融合させた地点に白石監督の映画はあるとわたしは思っており、それはドキュメンタリー的なもの、つまり限りなくリアルな映像を志向してきた白
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バチアタリ暴力人間(2010年製作の映画)

4.6

「心霊ビデオに本物なんてあるわけないじゃない。全部嘘なの。全部作りモンよ(by白石コージ)」

心霊ビデオの撮影中に、俳優二人が突如暴力を振るい出し、現場は崩壊。後日、彼らが事務所に乗り込んできて、「
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恋のクレイジーロード(2018年製作の映画)

3.8

静かな田舎道を走るバスに、「恋路をひた走りたい」おじさんが女装してバスジャックをする。意味不明な動機に理解不能な能力者の出現そして謎に迫力のある戦闘シーン。17分の短尺を、どんな安易な理解をも寄せつけ>>続きを読む

輪廻(2005年製作の映画)

3.7

実在の連続殺人事件を映画にする一部始終を収めたメタ映画。テレビ番組の収録中に霊が映り込んでしまうという、Jホラー以前の太古のJホラー『邪眼霊』の設定をおそらくは下敷きにしつつ、そこはやはり「呪怨の」清>>続きを読む

ダンボ(2019年製作の映画)

4.2

「俺たちはサーカスの一員だ。生きてくには、現実的にならないと」、、普通にラストほろりしたよ。ティムバートンでこんなに感動できるとは。

膨らみ(2018年製作の映画)

2.6

これは全然インパクト重視の普通のホラー作品でした。尺がなにしろ3分弱なので、物語はもちろん広がりを欠いていて当然なのだけど、肝心の作り手の想像力が広がりを欠いていてはいけない。たとえば、中盤で鏡に映っ>>続きを読む

殺人ワークショップ(2012年製作の映画)

4.2

「どう?どんな気分?やられる側の気分は」

恋人に壮絶なDVを受け、ブスだの生きてる価値がないだの人生を否定され、「殺したい」と願った女性のもとに、「殺人ワークショップ」なるセミナーの知らせが届く。そ
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海底二万哩(1954年製作の映画)

3.5

19世紀のアメリカ。軍艦を駆逐して回る謎の巨大生物が出没したとの噂に、海洋研究家が調査に乗り出すと、なんと怪物の正体は、最先端の技術で作られた巨大潜水艇だった。ジュール·ヴェルヌの古典小説をリチャード>>続きを読む

ある優しき殺人者の記録(2014年製作の映画)

5.0

27歳の誕生日に27人を殺したら、幼い頃に亡くした幼馴染を生き返らせるとの「神の声」を聴き、殺人犯になった男を追うド(モ)キュメンタリー。25人を順調に殺したのち、最後の26、27人目に殺すべきは、「>>続きを読む

ミンナのウタ(2023年製作の映画)

3.7

人気ダンスグループがラジオ番組に出演、ファンから送られてきたカセットテープを再生すると、そこには呪いが込められていて、行方不明者が相次ぐことになる。歌がテーマだからなのか?ジェネレーションズを本人役で>>続きを読む

ジャズ・シンガー(1927年製作の映画)

3.0

「ジャズシンガーは大勢いるけど、あなたの歌声には涙があるわ」

聖職者になるべく教育を受けていた男の子が、ジャズシンガーを目指して家出、名前を捨て、過去を捨てて夢を叶える物語。ハリウッドにおける記念す
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恐怖の土曜日(1955年製作の映画)

4.3

「どんな父親だって息子のヒーローでいたいものさ」

妻との関係が冷え、離婚の危機に陥り人生の帰路に立たされていた男が、銀行強盗に巻き込まれ、勇敢に立ち向かう中で人生を取り戻していく。YouTubeで発
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サユリ(2024年製作の映画)

4.6

新居へ越してきて数ヶ月足らずで、「サユリ」の呪いによりほぼ全滅してしまった一家。残された息子が、なぜか覚醒した激ツヨお婆ちゃんの指示を仰ぎ「命を濃くして」幽霊に立ち向かう。連射される白ゲロ、役立たずな>>続きを読む

札束無情(1950年製作の映画)

4.4

暗黒街に名を轟かせるボスの率いる強盗団に翻弄されながらも彼らを追い詰めていく警察の物語を、強盗のボスの視点から描いた古き良きフィルムノワール。円盤で入手したリチャード·フライシャー傑作選に入っていたの>>続きを読む

Begotten(1990年製作の映画)

3.7

観ると呪われる映画とのことで、観てしまい呪われ死んだのであの世からレビューしてます。何故だろうあまり心に残るものではなかった、、多分、世界観の押しつけに感じてしまったのかな。語るに足るかの『アンダルシ>>続きを読む

忘れられた人々(1950年製作の映画)

4.6

「イヤな子ね。なんでも知ってて」

盗みを働き、不具者を襲っては金を奪うスラム街の子供たち。行為はエスカレートし、殺人に至ってしまう。根が悪人ではない年少の少年を、激しい良心の呵責が襲うことになる。ス
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ブローニュの森の貴婦人たち(1944年製作の映画)

3.8

自分を捨てた男が、別れた途端「ブローニュの森で出会った貴婦人」にひと目惚れしたという。別れた後も関係を維持したがり、さらにその「貴婦人」との仲を取り持ってほしいと都合の良いことを言い出す始末。女は男へ>>続きを読む

いとこ同志(1959年製作の映画)

4.0

ヌーヴェルバーグ元年の1959年に連続して公開されたクロード·シャブロルの2本目の映画。邦題『いとこ同志』の”同志”が、「同志スターリン」の同志になっているところにモーレツに時代を感じるものの、物語と>>続きを読む

ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

4.2

賢者の石→秘密の部屋→アズカバンの囚人の順に鑑賞していたところ、実は本作が三作目だと人に教わり、ああ!と思い観る。四作目までのなかでは、この作品が一番好きかもしれない。ドラゴンを倒したり人魚と争ったり>>続きを読む