波止場で起きた殺人。死者への仁義のために法廷に立った男が、波止場の組合から村八分に遭う。社会の悪と個人の正義が真っ向から対立するのだが、、的なお話で、まあ、普通。ラストにカタルシスは用意されているけど>>続きを読む
「わからないでしょうね、きっと。あの頃のわたしたちが、どんな気持ちで毎日毎日生きてたか。そんなこと、歴史の本には書いてないものね」
若くして嫁ぎ、戦死した夫の実家に十数年間縛りつけられた未亡人、そし>>続きを読む
過去鑑賞&過去レビュー。
マンソンファミリーによるシャロン·テート殺害事件をほとんど史実どおりに扱った実録映画。ただし演出面はきわめてホラー映画風で、むしろ実在の事件をホラー映画的に解釈しなおした翻>>続きを読む
悪いインディアンが善良な白人の女の子をさらい、樽に入れて川に流してしまうぜ、、グリフィスの大時代的価値観では、非白人は皆悪者で白人は皆善良である。というのはさておき、大小さまざまなサイズのショットを組>>続きを読む
ひとりの男が殺人を犯しギロチンで処刑されるまでを描いた初期のサイレント映画。背景などは一部がっつり書き割りによる演劇的平面だが、場面転換はディゾルブでスムーズに繋がれ、回想シーンが眠る男の頭の上にピク>>続きを読む
リュミエール兄弟による元祖コメディということ。
ここには、水をかけられた男の帽子が吹っ飛ぶ身体性、そして、水をかけた男を懲らしめるためにわざわざを引っ張ってくるつまり重要なことはとにかく画面中央で起こ>>続きを読む
ピアーズブロスナン3作目。ボンドが美女に簡単におちることを明確な弱みとして提示しているのが面白い。そしてソフィー·マルソーは私的ボンドガールの殿堂入り、ボンドは(一言だが)きっちりと綺麗なロシア語を話>>続きを読む
頬に十字傷をこさえた移民系の悪党が、アメリカ裏社会の階段を駆け上がる物語。殺しがあり、愛があり、寝取られがあり笑、情緒がある。完璧に、というのはやや窮屈なまでに統制された素晴らしいノワール映画。ブライ>>続きを読む
刑務所で3年間のお務めを終え、娑婆で自分を待ちつづけた恋人と晴れて結ばれた男。だが、出所早々、強盗殺人の冤罪を着せられて逮捕、「前科三犯」の彼に弁護の余地はなく、無実のまま死刑が確定してしまう……>>続きを読む
「自殺は健康にいいんだ……」
時間を1年過去へ戻すことのできるタイムマシンの被験者となった男が、自分がかつて殺したらしい恋人の死の真相を探る。
というあらすじだけだと、不毛さをあらかじめ約束された>>続きを読む
音楽の好みと社会からの疎外で結びついた3人の男女の友情、そしてその崩壊。セットではないロケーション(主に室内)撮影ゆえの画面の狭さ、息苦しさ。狭さを逆に活用した、見せるべきものだけを見せる、有用に限定>>続きを読む
「お名前、ラムいうんでっか。苦くて甘くて、良い名前でんな……」
学園祭の前日に閉じ込められた高校生が、その楽園のような無限ループから抜け出すまでのお話。「好きな人を好きでいるために、その人から自由で>>続きを読む
けちな賭博に関与したかどで摘発され、三年の刑を食らった男が、出所日に、偶然出会った女に惹かれ、彼女に愛され、そして愛するようになりながら、それでも自分を裏切った賭博仲間を殺しに行く、1日限りの逃避行。>>続きを読む
「誰かが君を愛している。もし君も誰かを愛しているなら、空は白と言ってくれ。雲は黒と相手はいう。それが愛の始まりだ」
ロックダウンされ、パリの街から遮断されたポンヌフに暮らす脚の悪いホームレスが、新た>>続きを読む
核戦争が勃発、「政府のパンフレット」の指示通りに自宅にシェルターを作って、生き延びた老夫婦のその後の物語。これはなんというかもう、贅沢な90分間でした。
「きみは大丈夫だよ。だって、面白いもん」
TV業界の隅っこでしがないサラリーマンとして働く四十男が、かつて生涯でたった一度だけ、自分よりも好きになった「愛すべきブス」の結婚報告をSNSで発見、友達リ>>続きを読む
「1年後の同じ場所、同じ時間にもう一度会おう」
深夜のポンヌフで飛び降り自殺を試みる、美しい女性。その自殺間際の女に一目惚れした男が、彼女との「夢のような四日間(原題)」を過ごすことになる。
ロベ>>続きを読む
すべての画とすべての声とすべての余白が好き。音楽しかない時間が好き。「カルチェラタンの○△」と書かれた横断幕が千切れて「カルチェ」だけになる序盤のシーンも好き。プールに飛び込んだ風間さんに思わず手を貸>>続きを読む
「これはそもそもが不可能な任務だ。困難くらい、何てことないだろう?」
悪い奴らはとことん悪く、正義漢はとことん正義で、トム·クルーズは不死身、窮地の際には変身マスクが飛び出し、最後は愛が勝つ。超王道>>続きを読む
「あなたは女性蔑視の太鼓の恐竜で冷戦の遺物よ」
ピアーズ·ブロスナンの「007」シリーズは、わたし達というよりもどちらかと言えばわたしの父親の世代の映画で、子供の頃にリビングで父の後ろで何となく(た>>続きを読む
「君と過ごした時間に一瞬の後悔もない。駅でのあの別れ以外は…」
ひとつひとつのショットが長いのが圧倒的に良い。わたしは何も長回し信者ではないけど細切れにすぎる微塵切り編集もさほど好きはなく、このシリ>>続きを読む
カメラワークと編集の小気味良さが『スカイフォール』に引き続き段違いに良くなり、画面のスタイリッシュさが増し、監督がサム·メンデスに替わって以降完璧に化けたなあうへへこのシリーズという感じ(『アメリカン>>続きを読む
ちょっと、ヤバいものを見てしまったかもしれない。これ、人生で観た映画の中でもっとも凄まじいオープニングだった。冒頭の15分間、一瞬たりとも目を離せずにいた、、と思っていたら、ラストまで全然目が離せませ>>続きを読む
画角は相変わらずうちの実家の庭くらい狭いけど、編集ではなくカメラ自体に動きが加わったおかげで、ぐっとスペクタクルが増した。閉じた空間性、息苦しいまでの密度。そういうのを好きになるのが、このシリーズを好>>続きを読む
「悪いね、君は僕の、タイプじゃないんだ」
「あなたには知的過ぎる?」
「いや、独身だ」
こんな売れ線確実の映画を、こんな低予算B級映画みたいなカメラワーク(と編集)でやるのか?正気なんだな?とプロロ>>続きを読む
陰でスパイ業を営む高級テーラーショップ、キングスマンの誕生秘話。本当にスピンオフかと疑う面白さ。レイフ·ファインズに純度100%の正義の男がこんなに似合うとは。『シンドラーのリスト』しかりハリポタしか>>続きを読む
「俺が紳士のマナーを心得ていることに感謝しな」
カントリーロードを歌いながら自爆するシーンでこの映画は私的名作判定がなされたのである。ジュリアン·ムーアの悪役とても良い。大統領も超悪人だし、アメリカ>>続きを読む
テケテケした。人間関係ははドロドロ、松嶋初音さん鬼好き。ちゃんと面白いホラー映画ですよこれ。
10年間で107人の女性を「ズボ」ってきた超・悪人が、10周年の記念日に、雑誌のクルーを引き連れて、記念すべき108人目を「ズボ」りに行くも、超・悪人のくせに相手の女性を本気で愛するようになってしまう>>続きを読む