リミナ

アヒルと鴨のコインロッカーのリミナのレビュー・感想・評価

3.6
伊阪幸太郎さん著の小説が原作の作品。タイトルをはじめ、前半では意味が分からなかった一つひとつの要素が物語が進むに連れて繋がっていく気持ちよさだったり、小道具のチョイスや独特の台詞回しなど氏の作品らしさが随所に感じられる。
目や耳から得られる情報を鵜呑みにするとミスリードにまんまとハマる構成にやられました。
観終わった後には、思わずもう一度始めから再生したくなるはず。

ただ、日本在住の外国人への風当たりの強さや(直接的ではないにしろ)動物虐待を取り扱っている他、内容自体はどちらかというと暗め。それでも不思議な余韻で終われるのは、前述の"らしさ"を通して伝わってくる人間の温かみによるものなんだろうなと。
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