このレビューはネタバレを含みます
備忘録
佐村河内さんのドキュメンタリー映画。
コメディとか爆笑ってレビューしてる人がいて、そんな感じの映画かと思って観たけど、自分は割と重い映画だなと思いながら観てた。
といいつつ、頬っぺた叩いてポコポコクラシック演奏し始めた所はめっちゃ笑った。
当時、佐村河内さんは胡散臭い嘘つきで、新垣さんはメディアの過剰な取り上げ方にちょっと気持ち悪いな〜と思っていた記憶。
映画が進むにつれて、「もしかして佐村河内さんはある程度作曲に関わっていて、新垣さんサイドの企みなのか?」っと思い始め、次に海外の記者のエビデンスに基づく的確な質問攻めにたじろぐ佐村河内さんを観て「佐村河内さんはやっぱり嘘つきなのか?」と、森監督の演出にコロコロ転がされながら観てた。
その人のキャラクターや演出、話の盛りを単に嘘って割り切ってしまうと冷めるけど、そこから始まった嘘が、真っ直ぐ信じてくれる人が近くにいて元に戻れなくなったんかな。
佐村河内さんをずっと信じて支えてくれている妻と、その妻のために嘘をつき続けている佐村河内さん。
最後の音楽は、壮大で才能あふれるようにも聴こえたけど、信じてくれる妻のための悪あがきにも見えた。
タイトルのFAKEが、佐村河内さんだけでなく、新垣さん、文春記者の神山さん、メディア、森監督と色んな所にかかってる気がして面白い。
「僕に今隠したり、嘘をついたりしていることはありますか?」