karaf

FAKEのkarafのネタバレレビュー・内容・結末

FAKE(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

【ログライン】
世間を欺いたとされる佐村河内の真実に迫る

【レビュー】
森達也の作品を見たことないので地元のツタヤとdmmで探したが置いてなかった。置けよ!コーナー作れ。
さて本題。昨今報道で色々な人がバッシングされているが、誰が本当に欺いているかわからない。ベッキー問題で特にそう思った。ベッキーはもちろんボーカルの人も手の届く存在では絶対ないし、妻のAさんも知らない。なのになんでそんなに騒ぐのかが理解できない。
バラエティでキャラ変したりいじりネタで持っていくかと思えば妙に重い雰囲気にしている。
逆にバラエティでいじりづらくなっている。本末転倒では?
佐村河内さんの件に関してもそもそも良い曲ができれば良いわけでそれがゴーストであろうがなかろうが知ったことではない。
彼らはあくまで音楽を売る商人である。
別に製造過程がどうであれ身体に害はないし、良いものが出来ていれば全く問題ない。
なのにわざわざこんなに煽って失墜したり名誉を手にしたりしている。こんなサムい風潮に辟易してる。
まぁジャーナリストでないから細かいことはわからんが。
結局この映画は佐村河内の再生の物語だ。新垣氏のメディア露出ネタは笑ってしまうし、ジャーナリストの悪意も感じる。
森氏も劇中に『出てこなければちゃんと扱ってくれない』とある通りこの映画では騒動の真実はわからない。
ただ映画を観ることによって彼は確かに作曲家であった。
そして奥さんとの絆で彼は生き続けてられることもわかる。

18年間新垣氏とマンツーマンでやっていく中、佐村河内にとって楽器はもはら新垣氏となり、捨ててしまったんだと思う。しかしその楽器に裏切られてしまった。
その事情を全く知らないが多分佐村河内は新垣を本当に楽器のように扱い、彼は人間的扱いをされず限界に達しこうなったと推測する。
そして楽器を失い、人も信用できなくなる中、妻の支えと森達也との出会いによって再生されていった。
作品の終盤1シーンだけ佐村河内自らカメラを回している。
これが彼が作曲家である証拠となっている。
これがもし作られたものであるならその時はこの騒動が本気でムカつくが(ドキュメンタリーは真実がウリなので)、多分積み重ねてきてそんなことはしないと思う。

長々書いたがこれは裏切られた者の再生と家族の物語。

オススメです。
あと開始15分で豆乳ばっかりのむ佐村河内を出し、彼に愛着を持たせる編集テクニックは凄かった。

ダメなところは本人のONでも触れていたが他の意見がないところ。

まぁ事情あるのはもちろんだがケンカ売る意味でも仮編集をジャーナリストや新垣に投げて脅しかけてもいいかと思った。
もしそれをやっててこの状況ならこれが真実なのでは!

【自分でやるなら】
佐村河内にストリートライブでもやらせるかも。最後の音楽は良かったので本当のことをわかってほしいと主張するカットがあればもっと信用できた
karaf

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