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仁義なき戦い 完結篇のkenken31のネタバレレビュー・内容・結末

仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

面白かったが、正直なところ第四作の頂上作戦で終わってもよかったと思う。

第二作で強烈な存在感を放っていた大友勝利。再登場した彼がまったくの別人。名前は同じだけど誰ですかあなたはと思うほどの変化。

組織の跡目争いには目もくれず、銭を稼いで好き勝手に生きるために暴れまわる彼も少しは大人になったようだ。


そして広能の因縁である山守親分。完結編でどんな最期を迎えるのだろうと思ったがちょっと出てきてフェードアウト。

シリーズを通して観ている人の多くが「広能は山守を最後どうするのか?」に期待して観ていたと思うが、時が流れ二人のいざこざもどこかへ行ってしまったようだ。まさか全然絡まずに終わるとは。広能は十八年の恨みをどう消化したのだろう。七年の刑務所暮らしでもう自分たちの役目は終わったんだと密かに悟ってしまったのだろうか。あれだけ恨んでいたのに。


他にも不満の多い今作だが、武田はとてもいい。シリーズを通してどんどん惹かれていった。松村への世代交代も良き。広能と武田が二人きりで話すシーンは第四作でのラストシーン同様好きだな。面白いシリーズだった。
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