戦時下のヴェネツィア、占領国オーストリアの将校フランツに恋をしてしまう伯爵夫人リヴィア。遊び人のしょうもない色男を好きになってしまい、貴族としてのプライドを捨てて破滅へと向かう。こんな男に惚れてバカだなぁと観ているこちらは思うのだが、恋は盲目。彼への想いは止まらない。
夫を捨てて逢いに来たリヴィアをフランツは一緒にいた娼婦に会わせて冷たくののしり、リヴィアの想いを打ち砕く。ショックを受けた彼女は憎しみの果てに……
イノセント同様、衝撃的なラスト。
今も昔も、人は愛の前ではこんなにも愚かになってしまうのものなのかと恐ろしくなった。愛憎が激しすぎるよ、ヴィスコンティ!
アリダ・ヴァリが激しい愛憎に身を震わす貴族女性を情熱的に演じている。
夏の嵐という邦題が原題よりいい!
再鑑賞