夏の嵐の作品情報・感想・評価

「夏の嵐」に投稿された感想・評価

たなか

たなかの感想・評価

4.8
タイトルで観るの決めたんですけどヴィスコンティは初かな、イタリア語の耳馴染みが最近良い

とにかく1855年?というものを生で見てるような気分になれるくらいセットも街も田舎も美しくて単純に感動しちゃうんですが主演のアリダヴァリが美しかったり醜かったりメチャメチャ凝った撮られ方してるなと
とにかくよろめいてしまうんですが、ファーリーグレンジャーもイイ男ですね(中身はてんでダメなんですけど)

その二人の会話も存外良くて、あーこれはキッチリ戦争ものだって分かるし、若者の強さ弱さもよく分かる、女のソレも

終盤決定的な破滅のシーン、どちらもオカシクなってるしそこにまた一人別の人間がいてより複雑化してエンディング更にドーン!な展開がかなりキました。

名画は裏切りませんねえ
序盤はなんてことはないメロ・ドラマだと思って中だるみし出した後半、一気に緊張感の漂ういい雰囲気になっていった。まあストーリー自体は、よく考えれば日本のドラマでも頻繁にみられる内容。でも戦闘のあたりから、哀愁漂う展開。オチも何気に凄い。
終盤登場の娼婦クララ役の女性がまた美しく凄い存在感。でもわずか19歳で亡くなっているのか。そういう意味でも貴重なワン・シーン。
本当はもっと戦争映画要素も入れたかったらしいけど検閲でひっかかるからとメロドラマ主体になった背景もあるみたい。多少どっちつかずの印象も拭えなかったように感じたのはそのためかな。
うまる

うまるの感想・評価

4.4
娼婦がグラスに酒を注ぐだけのシーンの、何て美しいことか...!
青山

青山の感想・評価

3.6
オーストリア占領下のヴェネツィアで、イタリアの公爵夫人とオーストリアの将校が禁断の恋に落ちちゃうお話。


不倫だけど、純愛。純愛だから、破滅。そんな感じでした。
とにかく映像が綺麗。そして悔しいかな終盤に登場する愛人の子がめちゃくちゃ可愛かったです。この女優さん、19歳で飛行機事故で亡くなられたようで......。残念ですね。

戦争も愛も知らない子供たちなので何が何だか分かりませんでしたが、ひとつ気付いたのは自分は人間が壊れる話が好きかもしれないことです。それはきっと壊れたい願望の現れなんでしょうね。私のような真人間でも壊れるところを追体験できるから映画は面白いのかもしれません。
大きな流れに個人の情動が逆走しているようでふしぎなスピード感があった
メロドラマとしてもみれるが
さいごの構図ではこの映画が戦争映画であることが示されているようで、感嘆するしかなかった
セットの美しさだけで震える。
オペラのシーンから始まるこの映画全体がオペラのような伝統と芸術を孕んでいる。

この作品や「山猫」の頃のヴィスコンティは絵画が動き出したような伝統に則った映像でクオリティが高い。
「ベニスに死す」や「地獄に堕ちた勇者ども」のようなデカダンスとエネルギーに溢れた頃のヴィスコンティの方が好きだけど。

カメラや編集にそつがない。
採点不能の個性より、100点満点の正確さ。
構図だけで感動する。

アリダヴァリの演技が素晴らしい。
女優はまず表情から惹きつけられなければいけない。
骨の太く肩幅のある声の低い女性なのに、あのしなやかさが細く弱い女性を連想させる。


意外だったのが、戦争のシーンに活劇の興奮があった。
tomひで

tomひでの感想・評価

3.0
ヴィスコンティ作品はこれで9本目の鑑賞。なかでも圧倒的に好きなのが「ベニスに死す」今回の「夏の嵐」はヴィスコンティにとっての長編3本目の作品。まずは1954年のカラー作品に驚く、当時の衣装、背景、風景をカラーで見られるのはとても興味深いし、所々ハッとするような絵画的美しさを感じさせる画面を見せてくるのも良い。後半のアリダヴァリを追い詰めるシーン展開も見応えがある。メロドラマと片付ける事もできるが単なるメロドラマで終わらせていないのがヴィスコンティなのだと思う。
記録、スタンダード、テクニカラー。ヴィスコンティはやはり凄い。
あちゃ

あちゃの感想・評価

4.5
もろもろ文芸臭ただよう映画だが、照明と役者が凄い。
ファリーグレンジャーはハリウッドだと神経衰弱を起こす情けないイケメン枠だったけど、この将校役はバツグン。ノリにのってるし、口を右手で隠して笑ったり、泣いたりするのがいじらしい。
対する、アリダヴァリも冒頭の華美な顔からどんどん崩れていき(アップがシワを露呈させる)、みるも耐えなくなってくるところに儚さがある。なんと素晴らしいカップリング。
夜のヴェネチアを白く彩り、川の水面から反射した光や、逢引の時の館やアパートに外から差し込んだ光がカーテンに透けてゆらゆらとゆらめく光の感覚がキマってる。
地味に馬車を汚したり(洗う暇なく走った証明)とか汗まみれとか細部に富んでる。特に戦争のシーンは画面が大きく広がったかのように錯覚させるほど、人や馬が入り乱れるなか、煙がもくもくと上がり、豆粒にしかみえないような軍隊が川の向こうを隊列をなして歩いているのが見える。
ヴィスコンティは基本的にパンやズームと安易な手法を用いるが、本作はとてつもない効果をあげている
yadakor

yadakorの感想・評価

4.0
50年代のヴェネツィアがカラーで、しかもヴィスコンティによって映されているというだけでこの映画がどれだけイカれているかの説明になる
チネチッタもいいかもしれないけど、やはりイタリアの街並み、これに勝る撮影場所を思いつかない、、
VHSだと人と建物と風景が馴染みあって絵画のようで美しい
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