Dac

未来惑星ザルドスのDacのレビュー・感想・評価

未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)
4.6
ずっと観たかった作品で、Clipを辿っていたら奇跡的に上映されていた。
観たらあまりにも刺さり、現在円盤化されていないということもあり、2日後に再度映画館に観に行った。

弁髪で赤ふんどしのショーン・コネリー。
イメージが違いすぎて最初は笑ってしまうが、どんどんかっこよくセクシーに見えてくる。

万人受けの作品ではないかもしれず、不気味で退廃的なSF・哲学絡みが好きな人にはおすすめ。
(私も同じくハマった友人も、『ソイレント・グリーン』や『少年と犬』が好きでした。)

冒頭はDVDのスクリーンセーバーみたいだし、怖い顔をした石頭が空を飛んでいるのは思わず笑ってしまうんだけど、徐々に不気味で不思議な世界に引き込まれていく。

ネタバレになるのでストーリーについてはあまり言及できないが、神話的な世界観も哲学的かつぶっ飛んでいる展開も、ツッコミどころはあるがあまりにも刺さった。
特に愛の描き方が個人的に好きすぎる……!
ラストシーンを観れて本当に良かった。

作品の舞台はもちろんフィクションではあるが、変にユートピアの住人達と、現実の自分・同世代の社会人(労働者)、というか現代社会の労働者が今陥っている状況とが被ってしまい、頭を殴られたようにショックだった。


早く円盤化して欲しい。定期的に観たい。
ショーン・コネリーのウェディングドレスは眼福。
Dac

Dac