もこ

ライフ・イズ・ミラクルのもこのレビュー・感想・評価

ライフ・イズ・ミラクル(2004年製作の映画)
3.7
怒りや醜さ、恋をする喜び、別れの苦しみや悲しみを盛大な音楽とオペラに乗せて忙しなく、でもしんみりと描いていて、この緩急が凄かった。前半のうるさい馬鹿騒ぎに慣れたところで後半のしんみり感が来たので、逆に疲れた。前半にも普通だったら悲しいよなーというシーンはあったけど、楽しげなブラスバンド演奏や個性がエグいキャラクターのおかげでそうも思えず、とりあえず笑っていた(苦笑もあり)。この監督のヒス持ちの女性キャラの暴れっぷりは狂ってる。グラスと皿いくつ壊したら気が済むんだよ。
画面がずっとぎゃんぎゃん煩くて、みんなが行ったり来たり動きっぱなしで、この熱量は本当にすごい。戦争や捕虜という壮絶なテーマを明るいユーモアや音楽で包んでるけど、嘘っぽく塗り固めたりはしない。夢みたいな映画だった。失恋の悲しみで自殺願望を抱くロバが好き。
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