Kayo

トゥルーマン・ショーのKayoのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.3
怖すぎ。視聴者側からすれば、『リアリティーショー』。でも、本人からすれば「リアルにものすごく近い仮想世界」全てが計算されていて、演出されている世界。

作品から、「テレビや携帯で見るコンテンツと現実の境界線の曖昧さ」そして、「予定調和を信じすぎるな。」というメッセージを感じた。現代でも、テレビの向こうの出演者に対して、やれ不倫した、やれ結婚した、借金をした、、など本来知り得ないはずの他人の人生に対して、やじを投げる。まるで自分の人生に関係があるかのように。彼らが見せている「テレビでの顔」は、彼らの人生のほんの一部でしかないのに。他人の人生をエンタメとして消費するのはどうなんだろう。

そして、「予定調和を信じすぎるな」ということ。視聴者ではなく、トゥルーマンの立場に立って、今自分が見えている世界が「当たり前だ」と感じることへの恐怖。働いている場所、食べていもの、見えているもの、、全ては自分の意思で決めているのに、私はまるで、自分の人生を「他の人が決めている」ように、なんとなーくで生きたいたかも。「最後は誰かがなんとかしてくれる」ではなく、自分の人生の舵を切ることから。覚悟ですね。
Kayo

Kayo