栗林55

トゥルーマン・ショーの栗林55のレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.3
【あなたの人生は、周囲に創られたものではありませんか?】
「世界は僕を中心に回ってるのかな」


ジム・キャリー演じる主人公トゥルーマンは、常に明るく楽しく、人付き合いも友好的な好青年。本作は、そんな彼のコメディホームドラマかと思いきや、何かがおかしい…


今作もジム・キャリーが良いの‼︎😆 フェイスや雰囲気からも、愛されるキャラクターなんやけど、その瞳の奥には…滑稽の中にある狂気。いつものコメディシーンだけではなく、不可思議な環境に違和感を感じていく過程は、ホラーにはさせないけど、ただのヒューマンドラマには見せない。何かおかしい雰囲気を漂わせます。人間離れしていますよね〜😲 演じるのが難しい役どころですよね。あえてコメディっぽくすることで逆に違和感をなくしたのかな?もはや演技なのかも分かんないよ笑。

ラストは一転して、ジムが全然しゃべってへん‼︎まぁ、そこに若干の尻すぼみ感はあったけど、むちゃくちゃ面白い作品でした‼︎😁


結構ガッツリ日本人が出てきましたね笑
コンニチハ


ネタバレ案件ですね!お気をつけて⤵︎





「マトリックス」と<現実と思っていたものが実は違う>というタイプでは同じですね。テイストは全く違うけど笑。

ストーリーの中盤までで、どうやらトゥルーマンの生活が誰かに見られている…というのは分かるけど、多くは謎のまま進んでいく展開。妙な違和感に、見ていて引き込まれます。くぅ〜、面白い‼︎

そして、後半明かされる衝撃の事実。軽く血の気が引きました笑。この話、ジャンルはコメディやけど、ホラーとも言えますよね🤨すごい…

「人生誰かに方向づけられてるって感じを?」

自分がリアルだと思ってたものは、生まれた時からずっと人に造られ、見られているものだという衝撃。これって、実際の現代人もこんなんじゃないかと思いました。
初めはコメディチックなトゥルーマン自身が活躍するのが小気味良かったのですが、次第に視聴者の存在の気持ち悪さが勝りました。"我らのヒーロー"だと勝手に宣う。そしてテレビスタッフの画策も、笑えるんやけど、怖くもある。人の生活を覗き見どころか、自分の娯楽にするという…。さらにはその生活は虚構かもしれない。さらにさらには、無意識的に自分から虚構に寄せにいくことも…。
そう考えれば、一種の啓蒙的なヒューマンホラーですよね。二重、三重のアイロニーを感じさせるブラックコメディとも言えるでしょう!

「君が生きている現実の世界は病んでいる。シーヘブンは理想郷。」


ちょっと長話になってしまいますが…(読み飛ばしてください💦)
僕は、人のリアルを知ることがあまり得意じゃありません。この感覚は、ちょっとおかしいんかもなっていうのは自覚しています😔いろんな人と出会って、会話して、交流して、経験して、自分以外の人の人生を学んで。それが人としての生き方なんやろうなと思います。ああ、でも<実話ドラマ>や<ノンフィクションムービー>と言われたら、むしろ好んで見るんですけどね。
やけど、人のリアルを見たり聞いたりして盛り上がるのが、うーん…昔からどうも苦手なんです☹️(話すこと自体は楽しいんですよ。テーマについて語り合うとかはめっちゃ好きなんです。例えば映画談義笑。)さらにこの時代はSNS全盛で、自分たちのリアルをさらけ出し、他人のリアルを楽しむことが増えていると思います。共有・共感ってことですよね。SNSをリアルかのように信じている人もいる気がするなぁ。僕は、なんだかそんな傾向が不思議で、同じようにはできないです😓(SNSで繋がって共有すること自体は勿論楽しいんですよ!フィルマ最高なんだから笑。)

僕は、最後のトゥルーマンの決断に対して大衆がなぜ喜んでたのか、意味が分かりませんでした。今までの流れとか関係なくなんとなく周りが喜んでるから共感して喜んでるんかなぁ。そういう演出意図だったのかはわからんけど…。もし僕があの場にいたら、あの盛り上がってる大勢を見て、なんでこの人らはこんなに興味を持ってるんやろう…と輪に入れずにポツンといるタイプです😅これ、そういうアンチテーゼも含まれてるのか、それとも単純な感動シーンなのか、どっちなのかな…。
なんか、作品を通して色々考えたな〜🤔長文すいません…不快に思われたらすいません…🙇‍♂️


もっっっちろん、そんなに色々考えずとも、コミカルでシリアスなジム・キャリーに会うために見るので勿論🙆‍♂️
個人的には、深〜い作品でさらに大満足でした!

"It’s the trueman show!"
栗林55

栗林55