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トゥルーマン・ショーのtubure400のレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.9
何回目かで見た。何回見ても本当にすごい。

見るたびにいろんな事を思うけれど、今回は風呂に入りながらトゥルーマン・ショーを見て、過剰に反応しているおっさんに深く感じ入るものがあった。他人の人生、そのリアリティに没入するということ。それがある意味、「生きる価値」になってしまっている姿は、わりと惨めなんだけれども、それでも、どこか愛らしいところがある。

あとは、統合失調症的な妄想、父子関係に関する幻想、出口幻想などいろんなことを思う。大学生の頃、どこかに「出口」があるはずなんだけれど、それが見当たらない、という思いに悩まされて、『トゥルーマン・ショー』では、それが、「水平線の彼方の、階段を登った先のドア」としてきれいに提示されていることに感動したものだった。初めて、その「出口」を、爽やかに通り抜けていくトゥルーマンを見て号泣した時の感動は忘れられない。
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