ヴレア

キャリーのヴレアのレビュー・感想・評価

キャリー(1976年製作の映画)
4.7
限られた人しか参加できないイベント、カースト上位かもしくは恋人が居る人限定の祭り(たぶん)。それが、アメリカ青春映画でお馴染みの“プロム“だ!

主人公のキャリーはいじめられっ子であり、そんなイベントとは無縁の存在…のはずだった。
しかし、クラスのカースト上位のイケメンからプロムのお誘いを受けるんですねぇ。
最初は断っていたキャリーだが、段々と心変わりで参加を楽しみになっていくんだね。

ただ、その一方で観客は裏で暗躍するナンシー・アレンやジョン・トラボルタの悪い顔を目撃している訳だから、何が起こるか知っている訳だね。むしろ、知りすぎていたばっかりに別の意味で盛り上がざるを得ない状態になる。

様々なキャラクターの思惑や、観客のざわめき、その全てがクライマックスに向けて集束していく。
その盛り上がりを担うのはデ・パルマ特有の演出にあるだろう。

クライマックス直前、
待ってました!とばかりに急に目まぐるしいカメラワークが発生!キャリーとトミーの周りをグルグル回るカメラの動きからしてもうデ・パルマが楽しさを抑えきれない状態なのがわかりますね(笑)
そして、分割画面、或いは「知りすぎていた男」風の劇場型サスペンス、スローモーション、俯瞰ショット、等々デ・パルマ得意の映像技術がおもいっきり炸裂する所が爽快である。

溜めて溜めてドッカン系映画の上位に食い込む事間違いなしの映画だ。
もちろん、シシー・スペイセクの鬼気迫る演技も凄いインパクトだった!
ヴレア

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