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冬物語のleylaのレビュー・感想・評価

冬物語(1992年製作の映画)
4.1
幸せな恋を謳歌する夏から、
愛を失った暗い冬へ。

四季の物語 第二作

バカンス先で恋をして、運命の男性に間違った住所を教えたため、2度と会えなくなってしまう2人。それから5年後の12月が描かれる。

シェークスピアの『冬物語』をヒントにしたラブストーリー。今まで観たロメールの中で一番奥深さを感じる作品だった。

主人公のフェリシーは、最初はワガママな女だなと思ったけど、彼女の思いがまっすぐなのがわかり、だんだん魅力的に見えていく。

シェークスピアの劇中劇があったり、プラトンの想起説、信仰や生まれ変わりの話になったりと会話劇が相変わらず面白い。

👇以下、ネタバレ含みます⚠️








教会で啓示を受けたように、突然つきあってる不倫相手と別れる。
すると、離ればなれになって5年経った人と奇跡的な再会が叶う。
ハッピーエンドのように見えるけど、実は違うんでは?と思えて仕方ない。

美容室のマダムになることから逃げたように、フェリシーがレストランのマダムに収まるとは思えない。
5年間思い続けた人への愛の確かさと裏腹に、愛そのものの不確かさを描いているように感じました。

定点カメラでの終わり方は、観ている人を突き放すように現実的だったな。
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