Jimmy

春の夢のJimmyのレビュー・感想・評価

春の夢(1960年製作の映画)
3.8
木下恵介監督にしては恋いっぱいの物語であった。

石焼き芋売りのお爺さん(笠智衆)が、会社社長(小沢栄太郎)の大豪邸で倒れる。
一週間の安静が必要となり、家族の者がワイワイ言うと、医者いわく「豪邸なんだから、気の毒な爺さん一人ぐらい寝かしといてあげなさいよ」というのが痛烈。

社長(小沢栄太郎)が自分の秘書(香川京子)に向かって「オールドミスのコンコンチキめ!」などという発言では、現代社会では○○ハラスメントになってしまう。時代を感じる。
しかし、その秘書は自分でこう言っている「私なんか、立派なオールドミスです!」(笑)

そこに、岡田茉莉子と売れない画家、香川京子と医者、石焼き芋売り爺さん(笠智衆)は社長の義母(東山千栄子)と(『東京物語』での夫婦らしからぬ)初恋の仲だったり、とやたらカップルたくさんなのが楽しい。

気軽に楽しめる娯楽作。
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