masahitotenma

やさしい女のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

やさしい女(1969年製作の映画)
3.3
ドストエフスキーの短編小説をロベール・ブレッソン監督が映画化した初カラー作品。
ドミニク・サンダのデビュー作でもある。
結婚した夫婦に起こる感情のすれ違いを描く。
今回の鑑賞は2Kデジタルリマスター版。
(1969、1時間28分)

若い女性が飛び下り自殺するオープニングからスタート。
夫の独白を交えながら、彼女との出会いから死までが語られる。

パリで質屋を営む男(ギイ・フランジャン)は、店にやってきた若い女(ドミニク・サンダ)を見初め、男の人を愛するのは無理だと訴える彼女を承諾させ、結婚する。
ところが、質値のことで喧嘩し、2人の間に亀裂が生じる…。

「全てが無理。人…男の人よ。
愛は?誰も愛せない?
ええ、まだ誰も」

「あなたが欲しいのは愛じゃなくて結婚。結婚は退屈」

映画は人を愛すること(理解すること)の難しさ(不可能性)を表現しているようだ。
なお、心を開かないこの2人、最初から結婚(恋愛)の相手として合わないような気がする(会話をしないということはコミュニケーションができないことを意味するから)。
masahitotenma

masahitotenma