感情や心理を説明することを徹底的に拒み、出来事と身振りだけで破綻した関係を描くブレッソン後期の代表作。
「なぜ彼女は死んだのか」という問いに答えを与えないまま、夫の視線と回想だけが空虚に反復される構…
ドアノブを回す手、滑り落ち割れる植木鉢、舞うスカーフ、落下した女(きれいすぎでは)、の一連の流れ
ここまで誰も顔が写らない
カメラワークとそれぞれのショットすべてに意味があり、無駄がなく、どれも美…
冒頭の「倒れる椅子」からして強烈。夫妻のすれ違いははがゆい。旦那はわかっているようでわかってないし奥さんは言うこと言わないし。でもそれはそれとしてらシネマトグラフの抑制的な演出が内面の揺らぎを浮かび…
>>続きを読む面白い。戸を開くと、窓から落ちていく女性。自殺してしまった女の横で、2人の思い出を振り返る夫。夫婦は仲が良かったものの、段々と冷えきっていく。
なぜ夫婦の仲は倦怠し、妻は自殺したのか。博物館や映画…
背中を背中で繋ぐ超技巧編集。
回想の中で現在時制に戻り、現在の人物と動きが同期したり、「ハッいま過去の時勢だったのか」と思わせるべくぬるぬると動き回るドミニク・サンダ。確かに死んだその直後こそが一番…
「やさしい」とはまこと便利な言葉(メッチャやさしそーナ彼氏ダネェ~~!!)なれども、この題が言う「やさしい」には物静かで程よく教養があって従順、要するに《貞淑》のニュアンスが含まれる。永らく男のポ…
>>続きを読む疑いの目線で相手の秘密を探り、全てを知り尽くして支配しようとする男と、死んでそれ以上何も知ることの出来ない謎になる女というよくある話で、ドールハウスのお人形や籠の中の鳥ならありがちだけど、格子ガラス…
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