Ryu

やさしい女のRyuのレビュー・感想・評価

やさしい女(1969年製作の映画)
3.4
若い女性が飛び降り自殺する。遺体を前にした夫は夫婦生活を振り返り、妻が何故自ら命を絶ったのかを考える。

ロシアを代表する文豪 フョードル・ドストエフスキーの短編小説を映画化した作品。
夫婦・男女ってのはホントに難しいもんですね。まぁ。今作のようにまでなるのは多くはないと思いますが。
結婚というものに執着した夫と結婚なんか猿真似だ と言う妻。そもそも結婚というものに対しての考えが違った時点で、崩壊していくのは必然ですね。結婚は幸せなことなのか、縛り付けられるものなのか、結婚とは一体何なのかを考えさせられました。
作風は、フランス映画にしてもかなり抑えられたもので、夫婦もほとんどポーカーフェイスで、感情がよく分からないです。この抑えられた演出が、この夫婦を物語っているように思いました。こんなにも溝があっても、別れる という行動に移せないのは何故なんでしょうか。
妻を演じたドミニク・サンダは当時17歳ながら、既にバツイチということで、あどけなさが残りながらも、妙に“女”を感じる美しさがありました。
かなり抑えられた演出・演技で、理解できないところもたくさんありましたので、いつかまた観てみたいです。
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