バーふバリ兵

時をかける少女のバーふバリ兵のネタバレレビュー・内容・結末

時をかける少女(1983年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

公開時に、すでにTV版ねらわれた学園で原田知世に夢中になっていた私は劇場でこの映画を見て感動のあまり、その余韻を失いたくないと併映の探偵物語は見ずに帰ったほど
あれから40年、今回YouTubeで無料公開されたのを機に何度も繰り返して見てみました
初見では、この物語は主人公・芳山和子の視点で進むので観客も彼女の気持ちに沿って深町と和子の純愛もののように感じてしまうけれど、何度も見返してみると、深町視点から見るとけっこう彼女の片思いというか、2回目の月曜日に学校帰りの和子を深町が部屋へ呼んだのはその日の学校での彼女の様子がヘンだったので、なにかタイムリープに関する異常が発生しているのなら対処しなければと思っただけであり、そこでこの部屋へ来た記憶がないことに気づかれたので、あわてて吾郎との幼少時の記憶を転写したまでであり、温室で歌ったのも彼女の気持ちを落ち着けるためであった。しかしこれを勘違いしていよいよ熱を上げてしまった芳山が火曜日には無茶な跳び方をして会いに来てしまうという最悪の事態を招いたので、別れを決断。
なので2回目の土曜日の実験室で芳山が切々と気持ちを訴える場面も、例えば、和子「あなたは、わたしを?(期待)」 深町「さよならだ!(キッパリ)」とか
深町「ぼくも好きだよ・・未来よりこの時代が」←時代のほうかいっ!
とか、ツッコミを入れたいぐらいの塩対応(笑)
深町にとっては600年も前の人類なので優しくしてただけなんだよね
もちろん、この時代にやって来たのは未来人の勝手な都合であり、勘違いさせられた芳山は一方的な被害者であり、勘違いさせた深町に責任があるのだが、何せ未来人なのでこの時代の人の気持ちに疎いのはいささか仕方のないことなのかもしれない。