あしからず

黄金の弾丸のあしからずのレビュー・感想・評価

黄金の弾丸(1927年製作の映画)
3.7
20年代の邦画でこんなにモダンな怪盗VS探偵活劇があったなんて。
神戸映像アーカイブのオンライン配信で活弁版と合奏版の2種贅沢視聴がありがたい。
神戸が舞台で当時の旧居留地や異人館など映像の資料的価値も高い。
アメリカのサイレント映画の影響をどっぷり受けつつドイツ表現主義的な演出もひとさじ(なるほどカリガリ博士)
原作は海外小説で、予告状・変装・隠し扉・カーチェイス(馬!)と王道がつまって逆に新鮮。
怪盗の名前が“愛の賊”なのおもしろ。愛の賊…。宮島健一の一見地味ながら不敵な顔もそれっぽい。
ルパンとホームズとまではいかないが、怪盗と探偵の力関係がいい勝負なのもポイント高い。
和洋折衷で昭和モダンなファッションも見所。
ミロのヴィーナス推しがつよい。
あしからず

あしからず