クローネンバーグの新作が2本も始動したことを祝して懐かしの1本をAmazonレンタルにてウキウキで鑑賞。
10年ぶりに観ましたが、面白い！
『スキャナーズ』に続き超能力を扱っていますが今回のは人を破壊する力ではなく、人を守る力を描きます。
キングの原作読んでないのにこんなこと言うのもあれですが、すごく丁寧に映画化されてるのかなと感じました。
男女の儚い恋、雪で覆われた白銀の美しい街並み、人類を救うため一人を犠牲とすることに葛藤する主人公…
いつものグッチョリしたクローネンバーグ節を封印してるところからも、ちゃんと原作と向き合って作ってるんだなと。ちょっと寂しいですけど。
あとラストもすごく好きです。ハッピーエンドととるかバッドエンドととるか区別し難い終わり方ですが、これがとてもキレイな着地のさせ方をしていて、見終わったあとなんかスッキリするんです。この感覚は初見のときと変わらず。
主演のクリストファー・ウォーケンも品もあって凄みもあって良いですね。悪役やらせるとめちゃくちゃ怖そうです。
あとタイトルでるとこがカッコよすぎる！
全体的に丁寧で上品な印象を受ける作品です。『ヴィデオドローム』と同じ年に公開されたとは思えない笑。(ヴィデオドロームが下品な作品ということではありません！)…そういえば『ヴィデオドローム』で壮絶な最期を遂げるレスリー・カールソンも出てました。クローネンバーグのお気に入りですね。印象に残るいい顔してます。
いい顔してる脇役オヤジたち、他にもいっぱい出てきます。特にアンソニー・ザーブがツボでした。
今後のクローネンバーグの動向に注目。
フランスでは既に公開されている『Crimes of the Future』、そしてバンサン・カッセル主演の『The Shrouds』！待ちわびた新作、日本ではいつ見られることやらですが、いつまでも待ちます！早くみたい！
