水

ラブリーボーンの水のネタバレレビュー・内容・結末

ラブリーボーン(2009年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

きれいな映画だった。
CGも然り、それ以外の映像も美しかった。
レトロな色使いがとてもすき。
一つひとつのカットがすばらしい。
印象的なのがスージーが地下室で身の危険を感じるシーンで置物の頭が不気味に揺れるカットを挟むところ。
ワンシーンの間に効果的なカットを挟み込むのがうますぎる。
薔薇の使い方もとてもいい。

スージーというキャラクターがすき。
ルックスもすきだし、野心的で知的でクリエイティブなところがすき。
写真を撮るのがすきなところもストーリー的にとてもいい。
女優さんのシアーシャちゃん、とても絵になる顔で好み。
表情もかわいいくて彼女の演技がすき。
スージーの母親役のレイチェルちゃんも可愛すぎだろ。

ストーリーもとてもおもしろい。
主人公であるスージーが冒頭で死んでしまうところに始まり、スージーがいなくなったあとの周囲の様子を主軸に進んでいく。
死後の世界にいるスージーと現実の家族や友人、犯人との繋がりの描き方がいい。
リンジーが証拠のために犯人の家に忍びこむシーンがドッキドキで手に汗握る感じでおもしろい。
終わり方もとてもいい。
そもそも主人公は死んでしまっているので完全なハッピーエンドにはならないけれど(そこがいい)、そのあとも生きていかなくてはならない人たちに救いを残して終わるところが本当にすばらしい。
スージーの死体が見つかることで終わるのではなく、スージーが体を借りて、生前叶わなかったキスを叶えて終わるところがいい。
でも、同じことを繰り返そうとした犯人が捕まらずに死んで終わるのはちょっと足りないかな。
スージーの家族が報われた感じがあまりしない。
水