家族の愛憎劇を扱ったドロドロメロドラマの秀作②
であり
ダグラス・サークにも全く引けを取らない上質なメロドラマ。
結果的に、最も敬愛している監督ベルイマンにとってはこれだけの作品がほんの通過点でしかなかったことに驚かされるでしょう①
本は言うまでもなく面白い。
以後ベルイマン作品で使用される海辺のショットとフラッシュバック(細かく言えば、先に「顔のない女」の脚本で使用)が初お目見え。
まだ幻想的な映像はみられませんが、
ただもうすでにこの頃から映像が神がかっていて、ベルイマン・スタイルが構築されつつあります。
脚本一発目の「もだえ」同様、ベルイマン自身の父親との確執が投影された自己暴露的な作品の一つ。