ReoSakamoto

カップルズのReoSakamotoのレビュー・感想・評価

カップルズ(1996年製作の映画)
3.7
『キスしたら破滅!』
のジンクスを引っ提げ、台湾の闇社会で舌先三寸の商売に生きる若者たち。
タイトルから連想されるような恋愛群像劇ではありません。

話が進むにつれて闇社会の現実も描かれ厚みのあるストーリーであることに気づかされます。長回しのワンシーン・ワンショットが多用されて、臨場感あるカメラワークで彼らの苦悩や焦燥なんかがよく映し出されてます。
リーダー格のレッドフィッシュが核的な存在になってますが、父親の背中をみて手段を厭わず成功を追い求めた結果、因果応報を思い知らされる場面は痛々しい‥

最後の最後、雑踏の中煌めくブルーを背景にしたキスシーン。
これで破滅して、ようやく始まるんだと思わせてくれるロマンチックなラストカット。
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