てるる

ザ・ヤクザのてるるのレビュー・感想・評価

ザ・ヤクザ(1974年製作の映画)
3.3
私が産まれる前に作られた映画なので、観る前はどうせトンデモニッポンが描かれてるだろうから、それを笑って観ようかなくらいのスタンスだった。
冒頭の、おひけぇなすって的なシーンでも嫌な予感しかしなかったけど、舞台が日本に移ってからは、どっこい結構まともな日本(といってもん?と思うシーンはあるが)、何より高倉健の渋さ、終盤の殺陣のカッコ良さ、日本人の生き様などが描かれた良作だった。

特に良かったシーンは、高倉健とアメリカ人の若者が『義理』とは何か?を話しているところ。最後には禅問答のようになり、アメリカ人は煙に巻かれたような感じになるのだが、これが結局は海外から見た日本なんだろうなーと。
でもそこをバカにするでなく、主演のロバート・ミッチャムが義理を通すような行動を取るあたりに日本へのリスペクトを感じた。
しかしもっと名を知られても良さそうな作品なのに…
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