「ドラブル」
本作は1974年に監督したドン・シーゲルが放つサスペンスアクションで、国際情報戦線に暗躍する謎の暗号名ドラブルをテーマに、愛する息子身代金を引き換えに誘拐された英国情報部員を描いた作品で、この度DVDで鑑賞したが面白い。ダーティーハリーや突破口などを骨太アクション映画を手がけている監督のアクションは、イギリスを舞台に全編通じてヒッチコック調の演出が施される中、随所に緊迫感みなぎる壮絶なガンアクションが展開されるのがよかった。007シリーズに代表されるスパイスリラーの醍醐味と、監督ならではの切れ味鋭いアクションがうまく融合した一作。イギリスの盟友マイケル・ケインがお得意のスパイを演じるほか、その上司役にドナルド・プレザンスが素晴らしい演技を見せるのも見物の1つである。リー・ヴァンスの脚本もよい。
