ことのは

キング・オブ・コメディのことのはのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.0
【どん底で終わるより ひと晩だけでも キングになりたい!】

コメディアン志望の男が、有名コメディアンを誘拐して番組に出演するお話。

『ジョーカー』鑑賞前に観たかったこの作品をようやく(品揃えの良いTSUTAYAでレンタルして)鑑賞。

『ジョーカー』のデ・ニーロはこの作品のパプキン(名前を覚えられないくだりがしつこくも物悲しかった)なんじゃないの?というくらいの地続き感。
パプキンの空想か、現実か分からないくだりはまんま『ジョーカー』の主人公アーサーに受け継がれた様だった。
ウェイトレスの彼女も、アーサーが想いを寄せたマンションの住人の様。

観るからに物悲しそうなホアキン・フェニックスに対して、内面から憤りのなさを滲み出させる若かりしデ・ニーロの狂気。
妄想でも現実でも、ラストはパプキンにとってのハッピーエンドだったんじゃないだろうか。

映画は、一つの映画単体で観ても楽しめるけど、その映画の系譜を辿るとより深く楽しめるから面白いなぁ。
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