このレビューはネタバレを含みます
才能溢れるスタンダップコメディアンの栄光の映画かと思って観たら、頭のおかしいストーカーの話で、タクシードライバーでそんな役じゃなかったかな。と思いながら。。先が読めず面白く観れた。
夢を追う人間が持つ、生きる支えにしている根拠のない自信が砕かれる様が痛々しく感じられた。
録音中にママに邪魔されるシーンなんて悲しすぎる。妄想でトークを繰り広げるのは芸人としてリアルだけど、パネルが置いてあるのが気持ち悪い。
後半はワクワクする。母国語だとどれくらい面白いジョークなのだろう。ジェリーを縛ったから番組に出れたんだっていうジョークが面白いのは分かるけどそれ以外のジョークの完成度はよく分からなかった。
家族のことやいじめのこと、つらいことを笑いに変える芸風に関しては日本人も笑いに対して似た感覚があると思う。
本当に実力があるなら、女性プロデューサーの言うようにパブかどこかで出演して見てもらって、真っ当に認められたんじゃないかとも思うけど、
それだけ運がないとチャンスも掴めない世界だということか。
女性プロデューサーにスタジオで何してるの?と聞かれ、私がキングですというシーンはシュールだ。
狂気に引き込まれる。
どん底で終わるよりも一夜の王になりたい。
ルパート・パプキン