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12人の怒れる男のKOのレビュー・感想・評価

12人の怒れる男(2007年製作の映画)
3.5
米、日、ロとも共通レビューです。

米「十二人の怒れる男」1957。昔TVで見た。初めてアメリカの陪審員制度を知った。1対11の圧倒的不利な状況から、自らの正義と信念に基づき疑念を呈し、一人ずつ考えを改めさせていく主人公。徹底した議論に基づき有罪、無罪を決定していく模様が一つの部屋で繰り広げられる普及の名作。

日「12人の優しい日本人」1997。三谷幸喜脚本(監督は中原俊)日本に陪審員制度が導入される前の先取り映画。陪審員制度が導入されたら12人の日本人は?多数決重視、長いものには巻かれろ、多勢に無勢。個性的な俳優陣達が織りなす日本人的大騒動。三谷幸喜流、皮肉の効いた悲喜劇。傑作です。

ロ「12人の怒れる男」2007。米、日ともに良作のため、ロシア版12人をレンタル屋で見た時、正直どうなんだ?と躊躇したのも事実。が、観賞して反省。米、日の12人に負ける事のない名作です。現代ロシアの持つ社会問題を背景に、重さと暗さを湛えた全く空気感の異なる、雰囲気ある作品に仕上がってます。

十二人系、傑作揃いですね。そういえば「十二人の死にたい子供たち」冲方丁原作のあらすじは知っているものの、映画はまだ未観賞です。
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