椋太

食べて、祈って、恋をしての椋太のレビュー・感想・評価

食べて、祈って、恋をして(2010年製作の映画)
2.5
彼女と同じように心が空っぽのまま生き続けるのが嫌で自分探しの旅に出たいという気持ちに共感できる。そして彼女の友人が話していたようにその旅で何も得ることが出来なかったら、という恐れもある。それは無意味に生きることがつらいから。しかし彼女がイタリアで出会った言葉は『何もしない喜び』。そういう風に生きられれば素敵だ。そしてそれを許すには『自分を表わす言葉』を見つけなくてはいけない。これが難しい。義務と欲求が混ざってしまいがちな日常、自分が分からない。だから自分を見つめ続け今の自分を認める努力をしなくちゃいけない。これが出来れば自分の調和を得られて安らげるのかな。自分を理解することが人生の目的か、なんて大層な言葉まで浮かんでくる。
旅に出なくても人生は困難の連続で、その全てが自分を分析する先生となるから旅で何も得られなかったら、という不安は問題ないのかもしれない。必ずどこかで、それが自分らしさに繋がっている。
意外に考えられる作品だった。原作も読みたい。
インドで出会ったテキサスの男性が自分で考えを選ぶと言っていたのが印象的。
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