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ルワンダの涙のodyssのレビュー・感想・評価

ルワンダの涙(2005年製作の映画)
4.0
【実在の事件を描いた重みのある映画】

英国映画 (正確にはドイツとの合作)。マイケル・ケイトン=ジョーンズ監督作品。 

1990年代に起こったルワンダ大虐殺事件を描いている。 
この事件を題材にした映画としてはすでに 「ホテル・ルワンダ」 があるが、あれとはやや視点を異にし、ルワンダに滞在している白人宣教師や教師、駐留している国連軍に主たる光を当てている。 

大虐殺が進む中、事態を収めるどころか撤退してしまう国連軍、地元民を置き去りにして逃げ出す白人たち。

"Where are you going?" と地元民少女が逃亡する白人教師に問いかける言葉は、かの有名な小説 『クオ・ウァディス』 を想起させる。 

20世紀はナチによるユダヤ人虐殺を経たにもかかわらず、なお大虐殺を阻止することができなかったという事実は重い。
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