【実在の事件を描いた重みのある映画】
英国映画 (正確にはドイツとの合作)。マイケル・ケイトン=ジョーンズ監督作品。
1990年代に起こったルワンダ大虐殺事件を描いている。
この事件を題材にした映画としてはすでに 「ホテル・ルワンダ」 があるが、あれとはやや視点を異にし、ルワンダに滞在している白人宣教師や教師、駐留している国連軍に主たる光を当てている。
大虐殺が進む中、事態を収めるどころか撤退してしまう国連軍、地元民を置き去りにして逃げ出す白人たち。
"Where are you going?" と地元民少女が逃亡する白人教師に問いかける言葉は、かの有名な小説 『クオ・ウァディス』 を想起させる。
20世紀はナチによるユダヤ人虐殺を経たにもかかわらず、なお大虐殺を阻止することができなかったという事実は重い。