「かつてここに一つの国があった。」とは、RPGの枕でよく見る台詞だ。
だが普段、その言葉に何が含まれているかを想像することは少ない。
昨今、くしくも、ロシアがウクライナに攻め入ったことにより、以前に比べると実感を伴って考えられていると思う。
この映画のタッチは、とても好み、というものではないのだが、このタッチだからこそ真髄を捉えられている。
フィクションだからこそ、真実が立ち上がってくる感覚だ。
これほどまでに悲しい映画は、そうないなと思った。
傑作。
Lili MarleneはMarlene Dietrichのバージョンを一時期よく聴いていたので、流れて嬉しかった。