-だが苦痛と悲しみと喜びなしには子供たちにこう語り伝えられない
“昔あるところに国があった”と
悲運に見舞われ続けてきた旧ユーゴスラビアの祈りの唄
戦争、それは”人間臭い”暴力の応酬
冷戦、それはあまりに空虚な戦い
内戦、それは”兄殺し”
未来はこの歴史をどう受け止めていくのか
平和を願う声は止まない
-この物語に終わりはない
————————————————
この作品が大セルビア主義と批判されたのもわかる。
実際、この渦中にいた人たちとしては、この映画をニュートラルに見ること自体不可能だろう。
しかし、内戦下における監督の平和への祈り、それ自体が託されたエンディングは”平和””生きる意味”について問いかける。
見事な構成と作品の熱量に心をうたれた