山下達郎さんが人生の一本と大絶賛し、
テレビには出ないのに、日本映画専門チャンネル1000回記念作品に特別にコメンタリー出演しました。😄
本作は、昭和12年公開、赤紙を受け、中国出兵、翌昭和13年戦地で赤痢で28歳で亡くなられた山中貞雄監督の遺作。😞
江戸の貧乏長屋の庶民と浪人夫婦の生活を描いた作品。
滑稽なシーンもあれば、同情してしまうシーンもあり、不味そうな刺身や建て付けの悪い長屋の細かさ、俳優陣の個性的な演技と自然な脚本により、長屋の一体感を醸し出しています。
コメディーとも悲劇とも、どっちつかずな方向性は、カタルシスをもたらさない。
そして今ではタブーな人を何度もバカにする大らかさは、今では、自主規制の名の元に、許さない表現になってしまった。
現代の商業主義とずれた作品ですが、戦前の作品を鑑賞する経験は、引き出しを増やすという意味で貴重と思われます。
戦前の日本映画の鑑賞眼という引き出しを増やしたい方、特に山下達郎さんの審美眼に触れたい方におすすめです。😊