炒飯

がんばれ!ベアーズの炒飯のネタバレレビュー・内容・結末

がんばれ!ベアーズ(1976年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

「弱小チーム奮闘記」ジャンルの草分け的作品かと思うが、意外にというか、後世のフォロワー作品たちと比べても爽快感やスポ根的感動はさほどなかった。
好きなジャンルだけに期待が大きすぎたのかもしれないが…。
おおっ、と思ったのは小柄で内気なルーパスの成長くらい。フライキャッチと最後の啖呵は痺れた。

そういったテンプレートな面白さよりもむしろ、そうそううまくはいかないよねというリアルな展開に力が入っていたように思う。
生意気でこまっしゃくれた子供たちは特段成長して素直になるということもなく最後までそのままで、そこが逆に等身大で可愛らしい。
監督にも懐きはするが全幅の信頼というほどでもなく、身近で隙のあるオッサンへの懐き方という感じ。
その監督も飲んだくれは治らないし、大人同士の意地の張り合いでヒートアップしパワハラ監督になりかけたり。
チームが強くなるきっかけも、スペシャルな特訓で急成長とはいかず、元々実力者のエースとスラッガーを獲得してのこと。
決勝戦も何やかんや荒れた末の全員野球は実らず、惜しくも準優勝。
後の展開の伏線や前フリか?と思うようなくだりがあっても特にそんなこともなく。(アーマッドの走力で点をもぎ取る展開なんかがあるかと思ったのに!)
それらリアリティのある描写がご都合主義でない見応えを生んでいる面と、逆にいまいちスカッとしないな…という消化不良感の両方に繋がっており、好みが分かれるところかもしれない。
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