寂々兵

女医の記録の寂々兵のレビュー・感想・評価

女医の記録(1941年製作の映画)
3.7
医者のない集落に研修で訪れた女医たちの数日間の記録。と聞くと否が応でも上小阿仁村みたいなのを想像してしまいがちなんだが、そこは清水宏、村人たちの物分かりが異様に良く、柔らかく物語が進む。田中絹代と佐分利信のメロドラマに傾倒し切らないやり取りが味わい深い。「虐められるので学校に行きたくない」と駄々をこねて木から降りてこない子供に対して、正義の女医が「意気地なし!」と叱咤するのにはさすがに時代を感じた。どこにでも現れる祈祷師(仲英之助)が最高。
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