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紳士協定のbeepのレビュー・感想・評価

紳士協定(1947年製作の映画)
3.8
アンチ・セミティズムがどんなものか?
日本で育った者にはなかなか分かりづらい事柄に、映画でわずかでも触れることができたかもしれない。歴史的背景も差別の理由も全く違うけど、社会の中で具体的に起こる差別の出来事は、在日韓国・朝鮮人の方たちへの普通の日本人としての属性しか待たない人たちがとる反応と似通ったものがあるんじゃないかな、と思った。
この映画が作られた1947年当時の日本人の在日韓国・朝鮮人の方たちへの差別がどれほどのものだったかは勉強不足で知らないけど、日本人の多くには今も差別の意識がのこっていると思う。
それに比べると、今のアメリカ社会でのユダヤ人のあり方は、弱者から強者へ入れ替わってしまったように見える。この77年の間に何が起こったんだろうか????

『 就職を不当に拒否された人達の顔が浮かんできた。
大学やキャンプ場から拒まれた人達も、子供の事件で彼らの怒りがわかった。なぜ大人が10歳の子供を差別し攻撃できるのだろう?
若者達も就職や医学部門の門を閉ざされる。
かつて建国の父たちは、忍耐力と頑固さで 議論し 書き 闘って
憲法を作り上げた。
不正が木を枯らし果実を腐らせ、暗黒の歴史に導くことを彼らは知っていた。そして希望も死に絶える。

自由と平等の確立こそが、人間を そして国家を守っていくのだ。』

「自由」と「平等」の確立。
自分の自由をどこまでも拡張すれば、当然他者の自由と衝突する。
本来「自由」と「平等」は両立することが難しい状態のことだ。
先ず、大前提に「平等」があって、その平等を侵さない限りで「自由」は保障されなくてはいけない。

イスラエルにはパレスチナ人の「平等」がない。
そのイスラエルを支持するアメリカとそれに繋がる”先進”国は、平等を蔑ろにすることを認めている以上、その精神は自国内にも反映されるでしょう。平等の地平に例外を作れば、即座にその平等は壊れるから。

”先進”:不平等を認めて支持までして何が先進でしょうね?
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