のんchan

フェリーニのローマののんchanのレビュー・感想・評価

フェリーニのローマ(1972年製作の映画)
4.0
フェリーニ監督の半自伝的映画。

イタリア北部で育ったフェリーニが、20歳で訪れたローマ。そこは学校で教わったイメージとは全く違って、活気が溢れていてそれはそれは魅力的だった。

この作品に筋書きはありません。
過去を振り返り、こんな感じだったと、とりとめもなく思い出して再現しているのです。

キャスト、エキストラも含め大勢の人間を集め、衣装だけでも大変そう。さもその時の画をたぶん大袈裟に描いている。

地下道、劇場、娼館、城を舞台にしてエピソードを繋ぎ合わせている。

芝居を観ては文句を付ける観客。

露天のレストランでは家族連れでも誰とでも相席あり、何でもありの賑やかな食事。

娼館では巨乳フェチのフェリーニらしい女性たちが現れ、それを品定めする男たち。

教会では聖職者のファッションショーが繰り広げられる、素敵で愉快だった。

何がどうってこともないのに、ず〜っとニヤニヤして観ていられた。

フェリーニの愛するローマ。
結局、人間大好きなフェリーニの愛がいっぱい詰まっている作品。
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